木村育生

課長から相談役に出世!「島耕作」って一体何者?

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島耕作は、弘兼憲史の漫画シリーズである「課長 島耕作」に出てくる主人公であり、島耕作シリーズは1983年の連載開始から現在も連載中の人気漫画です。
作者自身の体験を基にサラリーマンを題材とした漫画で、シリーズが続く中で課長から相談役へと昇進する姿が描かれています。
今回は、課長から相談役に出世した島耕作の経歴や相談役にまで上り詰めた理由などについてご紹介します。

島耕作シリーズはどんな漫画?

冒頭でも述べたように、島耕作シリーズは弘兼憲史によって描かれるサラリーマンの出世を追った漫画です。
シリーズの最初となる「課長 島耕作」は1983~1992年の間「週刊モーニング」にて連載されていました。
元々は課長編で連載終了の予定でしたが、反響が大きく続編として「部長 島耕作」の連載が始まりました。

その後も取締役・常務・専務と昇進していき、2008年には社長にまで上り詰めています。

島耕作は日本で最も有名なサラリーマンとなっており、社長就任が決まった時にはニュースになるほど注目を集めていました。
2013年からは「会長 島耕作」が連載され、2019年から「相談役 島耕作」として現在も引き続き漫画は連載されています。
島耕作シリーズは大手電器メーカー「初芝電器産業」を舞台にストーリーが進んでいきますが、モデルとなった実在の企業があります。

それは現在のパナソニックである「松下電器産業」であり、時代背景に合わせたストーリー展開となっているのです。
なぜ松下電器産業をモデルにしているかというと、作者の弘兼憲史が漫画家として活動する前に勤めていた企業だからです。
実体験を織り交ぜているのでよりリアルな描写となり、リアルさが世のサラリーマンの心を掴んでいるのでしょう。

出世するシリーズと並行して主任編や課長編、学生編なども描かれており、島耕作という人物をよりリアルに表現しています。
また、漫画だけでなくテレビアニメ・テレビドラマ・映画化されている点からも人気の高さが窺えます。

島耕作とはどのような経歴を持った人物なのか?

主人公の島耕作は、早稲田大学法学部を卒業後、新卒で大手電器メーカーである「初芝電器産業」に入社したサラリーマンです。
ここからは、島耕作の経歴について時代を追いながら見ていきましょう。

入社~課長時代

1980年代前半は日本経済の安定期であり、バブル期にかけての好景気で800人の新卒社員が採用された時代でした。
入社当初は広告課でカレンダー作りを担当していましたが、課長に任命されると責任を果たすために難しい課題に立ち向かうようになります。

部長~取締役時代

部長に昇進した島耕作は、中沢社長の近くで企業の乗っ取りやベトナムへの援助・投資など様々な問題に取り組んでいきます。
その後、社長からの指示により関連会社である「初芝電産貿易」への出向を命じられました。

初芝電産貿易では代表取締役として前向きに多くの任務を果たし、傾いていた事業の立て直しに貢献したのです。

常務~社長時代

初芝電産貿易で取締役として活躍していた島耕作は、中国の上海・北京に加えて東京も担当することになります。
担当エリアが広がり多忙になりながらも、自分の意志や考えを守り最前線として任務を果たしていきます。

その後、前任の郡山専務が社長に昇進したことで、島耕作も昇進し専務に任命されたのです。

専務になってからは中国だけでなくインド・アメリカも担当することになり、さらなる多忙を極めました。
2008年に初芝電器と五洋電機が経営統合することをきっかけに、島耕作は「初芝・五洋ホールディングス」の社長に就任します。

会長~相談役時代

初芝・五洋ホールディングスは改名を行い「TECOT」として新たに歩み始め、島耕作は社長を退任し会長となります。
会長としては経営者の目線で会社だけでなく日本の経済や環境問題にも着目し、財界人としての活動も行うようになりました。
そして、会社に新しい風を吹き込むという意味で会長の座を退き、相談役として会社のサポートを行っているのです。

ちなみに、島耕作が最後に就任した相談役は直接的に会社を動かすのではなく、助言やサポートを行って会社の軸を保つ仕事です。

島耕作は第一線から退き会社の権限を持たないという意味を込めて、相談役就任後自らの給料を減収しました。
中には代表取締役と相談役を兼務して権限を握る人もいますが、島耕作は次の世代が持つ可能性を潰したくないと考えたのです。

島耕作が課長から相談役まで昇進できた理由とは?

島耕作は有名大学卒業という優れた学歴を持っていますが、いくら学歴社会と言ってもそれだけで飛躍的な昇進ができるとは限りません。
では、なぜ島耕作は昇進できたのか、その理由について探っていきましょう。

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柔軟性に優れている

島耕作は自分の中にある頑固な考え方に捉われることなく、「やわらか頭」で物事を柔軟に考える力に長けています。
その柔軟性は主任時代に通っていたバーのママからも認められ、「段取り」「コメント」「いいとこ取り」の3つが完璧にできていると評価されていました。

強運の持ち主

仕事で成功するためには高い能力が必要ですが、同時に良い巡り合わせを引き寄せる強い運も味方してくれます。
島耕作は強運の持ち主であり、良い出会いの運だけでなく危機回避の運も持ち合わせていました。

様々な場面で強運を発揮することによって、各役職において成功を収めてきたのです。

優れた語学習得力

大学時代に英会話クラブに所属していた島耕作は、英語が堪能で語学習得力に優れた人物です。
代表取締役として中国へ出向した時も、持ち前の習得力を発揮してすぐに中国語をマスターしていました。

リーダーシップに長けている

昇進していくごとに守るべき部下が増えていく中で、部下の能力を活かし信頼される上司になることは重要な要素です。
上からの圧力に屈せず、時には部下のミスを被る正義感の強さを持っていて慕われる存在でした。

慕われる存在となり多くの味方を付けたことも、昇進に繋がるポイントとなっていたのでしょう。

何事にもポジティブ

どんなに辛いことがあっても決して挫けず、前を向いてポジティブに突き進めるところが島耕作の長所です。
途中で無理だと諦めたり歩みを止めたりする人間だとしたら、大きな成長を得ることはできなかったでしょう。

突然の配置換えや出向に戸惑いながらも、強いポジティブ思考を持ちながら置かれた場所で自分のできる最大限のことを成し遂げたのです。

仕事が好き

島耕作は、「嫌な仕事で偉くなるより、好きな仕事で犬のように働きたい」という考えを持っていて、とにかく仕事が好きです。
生活費のために働くのではなく、好きなことを仕事にして楽しく働くのを重視していました。

昇進して成長していくごとに任される仕事の幅も広がり、できることが増えると同時に楽しさも増えていきます。
また、昇進には責任も伴うので成し遂げた時の達成感や充実感も増し、さらに仕事に対して精が出るでしょう。

 

 

 

 

 

ここまで、島耕作シリーズの内容や主人公の経歴、大きな昇進と遂げた理由などについて解説してきました。
島耕作は日本のサラリーマン像を具現化し、仕事への向き合い方や出世へのプロセスなどを読者に伝えてきたのです。

作者・弘兼憲史の実体験を交えたリアリティーのあるストーリーが、世のサラリーマンを勇気づけたことによって人気の漫画となっています。
これから社会に出る人や仕事に悩んでいる人、もっと成長したい人など、働く全ての人におすすめの漫画と言えるでしょう。

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