【白石伸生監修】3分でわかる男性の育児休暇

【白石伸生監修】3分でわかる男性の育児休暇

みなさんは、男性の育児休暇というとどのようなイメージを持たれるでしょうか?

ひと昔前までは、男性は育休とは程遠い・無縁と思われてきましたが、近年では男性の育児参加が求められている現状があります。今では、実際に育児休暇を取得している男性も決して少なくはありません。

そこで今回は、育児ブロガー白石伸生が男性の育児休暇の現状や実際に育児休暇を取得するメリットなどをご紹介しましょう。

高まる男性育休への関心

男性の育児休暇

「イクメン」という言葉をよく耳にするようになってきましたが、これは男性の育児休暇取得が徐々に浸透してきているという表れでもあります。近年は、女性の社会進出が求められ、夫婦共働きの家庭も多くなってきました。

そのため、子どもを育てたくても継続就業をネックに感じる女性が少なくないのです。

しかし、少子化が急速に進んでいることから、国としても国民が安心して出産し、子育てと仕事を両立できる環境を整備しようと考えています。政府も男性の育休義務化を推進し、国全体で育児休暇取得を促す取り組みを本格化しています。

具体的に、令和元年12月の第2期「まち・ひと・しごと・創生総合戦略」によれば、2025年までに男性の育児休暇取得率30%という目標を掲げているのです。

実際に、若い世代を中心として子どもが産まれたら育休を取得したいと思っている男性は多くなってきています。公益財団法人日本生産性本部の「2017年度新入社員秋の意識調査」によれば、男性の新入社員の8割が育休を取得したいと考えているとわかったのです。

もちろん、実際には仕事が多忙で、職場の雰囲気から育休が取得しにくいといった状況になることも少なくありません。それでも、男性が育休を取得して妻とともに子育てをすれば、子どもの成長をすぐ近くで見守ることができます。

子育ての大変さを痛感すれば、仕事に復帰した後も妻を気遣い、労う機会も増えるでしょう。家事、育児は妻任せという古い考えを持つのではなく、一緒になって子育てをしていこうという考え方が少しずつ増えてきているのです。

男性でも育児休暇はとれる?

白石伸生の子育て

結論からいって、育児休暇は男性でも取得することができます。事前の申し込みが必要になりますが、育児休業制度が利用可能です。

そもそも、育児休業制度とはどのような制度なのでしょうか?育児休業制度について、今一度詳しくみていきましょう。

育児休業制度

育児休業制度は、子どもが1歳に達するまでの間、申し出することにより育児休業の取得が可能になる制度です。

休業中は、会社からの給与の代わりとして雇用保険から育児休業給付金が受け取れます。受け取れる金額は、休業開始から6ヶ月までが給与の67%、それ以降は給与の約50%です。

本来であれば育休は原則として1度までとなっていますが、出生後8週間以内の育休を取得し、また同じく8週間以内に育休を終了していた場合、「パパ休暇」として再度育休を取得することもできます。

また、育児休暇中は少ない時間であっても就労は認められていません。テレワークとして自宅でも少しは仕事したいと思っても、原則として認められていないので注意しましょう。

育休終了後、子どもが3歳未満であれば子育てのために短時間勤務制度を利用することは可能なので、会社と相談するのも1つの方法です。

父母2人が取得する場合、子どもが1歳2ヶ月になるまでの間に1年間取得できるといった特例「パパ・ママ育休プラス」が適用されます。

1歳2ヶ月になるまでの間の1年間であれば良いので、ママが産後直後から育休を取得し、育休終了するタイミングでパパが育休を取得するといった分担が可能です。

もちろん、入れ替わる形ではなく、2人同時に育休を取得することも認められています。ただ、育児休暇に関連する就業規則は会社によって異なり、特別なルールや制度が設けられているところもあります。

育児休暇は事前に申告しておかなければならないので、事前に上司に相談し確認しておくと良いでしょう。

育児休暇の期間はどれくらいがベスト?

子供も持ち上げる女性

育休の期間は、最低でも1ヶ月は取得すると良いと言われています。妻の産後うつ防止がその大きな理由です。

出産後は、女性のホルモンバランスの乱れがちになるほか、3時間おきの授乳で眠くてもなかなか睡眠が取れない状況が24時間毎日続いていきます。中には、慣れない育児に一生懸命になり過ぎて産後うつを発症してしまうことも少なくありません。

心身ともに負担の大きい産後を支えてあげられるよう、最低でも子ども出生後から1ヶ月は取得するようにしましょう。育児休暇は1年間取得することが可能なので、家庭や会社の状況を踏まえて決定するのがベストです。

育児休暇のメリットとは

育児休暇のメリットとは

男性が育児休暇を取得するメリットはたくさんあります。それは、実際に取得する男性だけでなく、会社側も同様です。

育休を取得する男性側のメリット

育休を取得し、男性が妻とともに育児をすることは夫婦関係良好につながります。一般的には、女性は出産後から夫への愛情が冷めやすいと言われています。

しかし、産後の慣れない子育てで大変な時期に夫婦で協力し合うことで、夫婦間の愛情も回復しやすくなるのです。子どもの成長をすぐ近くで見守り、その時間を夫婦で共有できるのでコミュニケーションも増え、父親としての時間も大切にできるでしょう。

お互いに協力しながら育児を楽しむ中で、キャリアプランを考える機会も増えます。

例えば、妻が復職や再就職などを検討している場合、男性が積極的に育児参加することで行動しやすくなります。家庭の負担が軽減されれば、妻の復職や再就職などもスムーズに行いやすいのです。

つまり、男性の育休取得は夫婦関係だけでなく、子どもとの関係や家族の将来にも大きなメリットがあると言えるでしょう。

会社側のメリット

育児休暇は、取得する本人だけでなく会社側にも様々なメリットがあります。

まずは、従業員の生産性向上です。
男性が育児休暇を取得すると、夫婦や家族間の関係が良好になり、ワークライフバランスの意識も高まります。育児と仕事を両立しやすくなれば、結婚や出産後の就労に関する悩みが軽減され、長期の人材定着につながります。

また、育児休暇を積極的に取得しようとする男性を増えれば、社内外からのイメージもアップするでしょう。
男性の育児休暇を推進しているといったイメージが定着すれば、他の社員もより気軽に相談しやすくなります。

近年では男性の育休取得への関心も高まっているため、働き方改革を推進している点が認知されれば、将来的に育休取得を希望している優秀な人材を採用することもできるでしょう。

このように、育児休暇は取得する男性本人だけでなく、会社側にとってもたくさんのメリットがあるのです。

様々なメリットが認知されつつあるからこそ、近年は男性の育児参加の必要性がより求められるようになってきているのかもしれません。

男女ともに育児にかかわる時代

手をつなぐ白石伸生と子供

日本ではかつて、女性が家庭を守り男性が外に働きに行くというのが一般的でした。

しかし、今の時代は違います。男女雇用機会均等法が作られ、女性も外で働くことが一般的になり、男女の働き方は平等になりつつあります。

そのため、女性にばかり家事や育児を任せるのはもはや時代遅れなのです。男性も積極的に育児にかかわり、女性に育児の負担が偏ってしまうことをなくしていくことが重要です。

政府は2021年6月、少子化の背景として指摘されてきた雇用環境の改善に取り組むとともに、社会全体で男性が育児休暇を取りやすい環境の整備を進めていくことを明記しました。

現在、男性の育休取得率はわずか6%だそうです。イクメンという言葉が浸透してはいるものの、実際に育休を取得している男性はごくわずか。まだまだ課題は多いと言えます。

なぜこんなにも育休取得率が低いのかというと、多くは働く企業の育休取得環境が整備されておらず、積極的に取る人もいないため取りづらいと感じる人が多いからです。

大手コンサルティング会社によると、育休を取得しなかった男性の主な理由として、次のものが挙げられます。

  • 会社で育児休業制度が整備されていなかったから…23.4%
  • 職場が育児休業制度を取得しづらい雰囲気だった…21.8%
  • 収入を減らしたくなかったから…22.6%

育休を取得すると休みがもらえる反面、収入が減るというのも枷となっている場合があるようです。

たしかに、減った収入でこれまでの家計をやりくりしていくのが新たな負担に感じる人もいると思います。

家庭を持つ男性は、経済的に一家の大黒柱となっていることが多いです。そのため「自分が育休を取得すると収入が減り、生活が苦しくなるのではないか」という不安があるのでしょう。

そうした不安を打ち消すためにも、育休中の収入財源を増やす、収入以外のサポート面を充実させるといったことが求められます。すぐに取り組める企業は少ないと思いますが、大手企業や社会的に影響力のある人が率先して行っていきそれを周知させれば、男性の育休取得率は上がっていくと思います。

たとえ専業主婦であっても、1人で育児を任されるのは孤独であり、大変な負担となります。身体だけでなく精神的にもそうでしょう。

子どもは夫婦で育てていくものです。長い育児の期間、しっかりした協力体制を作っていくには最初が肝心だと思うので、職場に育児休暇制度がある人はぜひ率先して取って行くようにしてもらえればと思います。

男性の6割は「専業主夫」になりたい?

あるITツールサイトで、10~30代の男性450名を対象に「専業主夫願望に関するアンケート」が行われました。結果は、「専業主婦になりたい」と思っている方は約6割いるそうです。

最も多かった回答は、「相手や経済事情が許すならなりたい」で、約50%。「絶対なりたい」と回答した方も約10%いたので、合わせて60%という計算です。

年代別としては、専業主婦になりたいと思っているのは30代男性が最も多いようです。

30代と言えば、働き盛りの年代です。しかしそのぶん仕事の疲れやストレスも多く、家庭で自分のペースで作業をしたいという人が多いのかもしれません。

また、既婚者の方が専業主婦願望が高いこともわかりました。

専業主夫になりたいと答えた方の中で、既婚者は約70%。実際にパートナーがいる方が、相手の収入や実際にかかる生活費などを想像しやすいため、このような結果となりました。

また、結婚していれば自分の仕事と家事育児の大変さを比較することができます。その結果、家事育児の方がこなすことができそうだと思った人は、専業主婦になりたいと思うのでしょう。

女性の社会進出も進んでいる日本では、専業主夫をしている人も少なからず存在します。今後、さらに増えていく可能性もあるかもしれません。

まず大事なのが、産後の妻の身体を労わること

育児休暇を取得し育児に積極的に関わる男性は、昔に比べて増えてきました。それは良い傾向なのですが、奥さんの身体を労わることも忘れないでください。

一説では、出産による身体の負担は全治2ヶ月の怪我をすることと同じだそうです。それだけ出産は命がけで、ダメージは相当なものなのです。

産後すぐの頃は「産褥期」と呼ばれ、とにかく横になってしっかり体を休めなければいけません。「床上げ21日」ともいわれていて、つまり3週間は布団を上げずにずっと横になって身体の回復に努めなさい、という意味です。

産褥期に無理をしてしまうと、肥立ちが悪くなり、最悪命を落としてしまう可能性があります。産後の奥さんの身体はしっかり労わってあげましょう。

男性にできないのは授乳(母乳)くらいです。ミルクを使っているならすべての育児ができます。夜間の頻回授乳だけ奥さんに任せて、それ以外は夫が育児を担当する、という風に分担しても良いかもしれません。

産後、奥さんがどんなに元気そうに見えても、身体が大きなダメージを負っているのは確かです。大変だとは思いますが今だけだと思って、奥さんの体調を気にしつつ育児に励みましょう。

産褥期どのように動けたかによって、夫婦のきずなも強くなると思います。

まとめ

夫婦は、家事・育児・仕事をお互い助け合いながら両立させていく必要があります。

男性は仕事、女性は家事・育児と分担するという方法もありますが、二人三脚で一緒になって家事・育児の時間も共有することは、多くのメリットがあるのです。

所属している会社で男性の育児休暇の前例がない場合、自分が取得するのは、と躊躇してしまう方もいるでしょう。

しかし、そこで積極的に手をあげることで、他の男性従業員も育児休暇を検討しやすくなります。最近では、男性の育児休暇に前向きな声を挙げる方はたくさんいます。

子どもの著しい成長を妻を支えながら見守り、かけがえのない時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?

白石伸生(育児ライター)

プロフィール

徳島県生まれ、東京都育ち。現在妻と5歳、1歳の子どもを育てている。
育児休暇を取り日々子育てと家事に奮闘中。
職業は育児パパブロガー。
趣味は山登りで、副業で占いやサイト制作も行っている。好物はスイーツ。
大学までは野球をしていた。

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