偉人が遺した「人生指南書」をビジネスに活かせるか考えた結果

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人生指南書は、人々の道標や拠り所などとして親しまれてきた書物です。指南書そのものは手引きや指導書のような意味が込められており、昔から数多くの人生指南書が出ていました。中には、偉人が残した人生指南書もたくさんあるので、人生において参考にしたい内容も詰まっているでしょう。今回は、そんな人生における重要な偉人が遺した人生指南書を紹介し、ビジネスにも活用できるのか検証していきます。

 

偉人の人生指南書はどんなものがある?

現在は多くの人生指南書が出版されていますが、誰もが知っているような偉人が遺した人生指南書にはどのようなものがあるのでしょうか?

◎佐藤一斎:佐藤一斎は、後半生の四十余年に渡り書いた言志四録を出し、今でも親しまれています。2001年5月に当時の内閣総理大臣だった小泉純一郎氏が衆議院で教育関連法案の審議中に触れて知名度が上がったので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?言志四録は言志録・言志後録・言志晩録・言志耋録の四書を総称した名称となっており、西郷隆盛を支えたことでも有名です。西郷隆盛は、言志四録を生涯に渡って愛読し、人生の哲学の核としていたと言われています。言志四録の全1133条を熟読した後、特に心に残った101条を選出し、繰り返し読み返していたとされています。そんな言志四録を書いた佐藤一斎は、1772年に現在の岐阜県にあたる美濃の国岩村藩の家老、佐藤信由の次男として誕生しました。34歳の時、江戸幕府直轄の数学機関・施設において、昌平坂学問所の塾長として多くの指導に当たった人物です。日米和心条約の外交文書の作成にも関わっており、多くの活躍をしていた人物でした。

◎佐久間象山:佐久間象山は、1811年に現在の長野県の信濃松代藩士に生まれ、佐藤一斎や江川太郎左衛門に学んでいます。幕末の思想家兵学者として、神田で塾を開いたことでも有名です。そんな佐久間象山は先進的な考え方をする人物であり、学んだ内容は全て公開されていました。また、哲学的な発言も多く、数多くの名言を遺しています。

◎吉田松陰:吉田松陰は、長州藩士・教育者として活躍した人物で、「人を動かす天才」と語り継がれています。松下村塾で倒幕運動指導者や明治政府高官を育成しています。村下村塾では町民や農民など身分に関わらず受け入れを行い、儒学・兵学・史学をはじめ多岐に渡る教えをしていたと言います。教育方法は、集った若者たちと共に議論し学ぶという特徴がありました。数多くの名言を遺しており、今でも語り継がれています。

◎二宮金次郎:二宮金次郎と言えば、薪を背負って歩きながら本を読んでいる銅像が有名であり、ご存知の方も多いでしょう。二宮金次郎の銅像は全国各地の小学校に設置されています。彼のように勉強し出世できるようにという願いが込められており、成功者や勤勉者のモデルになっています。1787年9月に現在の神奈川県にあたる相模国で百姓の長男として誕生しました。南関東を襲った暴風によって川が決壊し、田畑や家が没落してしまいますが、復興しその後は諸藩や諸村の復興に尽力し、幕臣となっています。二宮金次郎は実践主義者としても知られ、思想や行動は報徳者運動として受け継がれています。

この他にも、石田梅岩や勝海舟などの偉人が遺した名言や思想があります。これらは今でも多くの人々の心を動かし、人生の指南書として愛され続けているのです。

 

偉人の名言や思想

上記で紹介した偉人の思想や名言を見ていきましょう。偉人が遺した言葉は、人生指南書として長年語り継がれています。

【佐藤一斎が遺した名言・思想】少にして学べば、則ち壮にして為すこと有り。壮にして学べば、則ち老いて衰えず。老いて学べば、則ち死して朽ちず。」佐藤一斎のこの名言は、幼い頃に学んでおけば、壮年になって役立ち何かを成し遂げられると言っています。壮年で学んでおけば、歳老いても気力が衰えず、歳老いてから学べばますます社会に役立ち、死んでもその名が残るという意味も込められています。「われまさに人の長所を見るべし。人の短所も見るなかれ。」人の短所を見ても自分の進歩には役立たず、人の長所を見れば学ぶべき点がわかるという意味です。人の長所は、目標や励みにもなり、自分の進歩にも役立つという考えです。

【佐久間象山が遺した名言・思想】人間らしくしていては金持ちにはなれぬ。」「学問は日々積み重ねられなければならない。一朝一夕でなるものではないことを肝に銘じるべし。」

【吉田松陰が遺した名言・思想】夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし。」「みだりに人の師となるべからず。みだりに人を師とすべからず。」

【二宮金次郎が遺した名言・思想】道徳を忘れた経済は罪悪である。経済を忘れた道徳は、寝言である。」「善悪と言っても、天が決めたものではなく結局、人間にとって便利かどうかでだけの話である。」「人道は一日怠ればたちまちすたれる。」

【勝海舟の名言・思想】事を成し遂げる者は愚直でなければならぬ。才走ってはうまくはいかない。」「やるだけのことはやって、後のことは心の中でそっと心配しておれば良いではないか。どうせなるようにしかならないよ。」

 

ビジネスに活かせる内容ばかり

数々の偉人の名言や思想を見ると、ビジネスでも役立てるものはたくさんあると分かります。例えば、佐藤一斎の「われまさに人の長所を見るべし。人の短所も見るなかれ。」という名言は、人の長所を見て学ぶことの大切さに気付かされ、従業員が成長していくために必要な言葉となっています。

また、吉田松陰は夢なき者には成功はないと語っています。夢や目標を持たなければ、当然計画的な実行もできません。事業を成功させるため、新たなプロジェクトを開始させ努力している企業は数多くあります。吉田松陰は、そのような努力がなければ、夢も叶わないと語っているのです。

勝海舟のやるだけのことはやって、後は心の中で心配すれば良いという名言も、やる前から心配しているだけでは何も始まらないという意味が込められており、ビジネスでも言える内容となっています。

これらの偉人が遺した言葉の数々は、人生指南書だけでなく、ビジネス指南書としても役立つものだと言えるでしょう。仕事で抱える問題や悩みは、仕事への取り組み姿勢であったり、人間関係であったりと多種多様です。しかし、こうした偉人の指南書は、問題解決につながる言葉も多いです。仕事の進め方やマネジメント方法などのヒントにつながる名言や思想も多いので、役立ててみるのも良いのではないでしょうか?

今回は、偉人が遺した人生指南書について紹介し、ビジネスでも役立つ名言や思想を述べてきました。中でも佐藤一斎の言志四録では、人の長所を見て学び、常に学び続けることが人生を豊かにすると語られています。人生は、上手くいかないことの方が多く、苦難な道を進む場合もあるでしょう。それはビジネスの面から見ても同じです。それでも、志を持って目標に向かって学び行動するのは、人生を豊かにするために必要不可欠なのです。ここで紹介した名言や思想以外にも、偉人の名言や格言は数多くあり、今でも語り継がれるものもたくさんあります。行き詰まった時や、今後どうしたら良いのか方向性が見えなくなっている時などに役立つものばかりです。人生指南書としてだけでなく、ビジネスで活かせるものも数多くあるので、参考にしてみてはいかがでしょうか?

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